市長室だより
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平成31年3月1日
東海市長 鈴木 淳雄

当面する市政に関する所信の一端と、平成31年度予算の概要を申し上げます。

(あいさつ)
はじめに、議員各位はじめ、市民の皆様の温かい御支援、御協力によりまして、目指すまちの将来像の実現に向けて、本市のまちづくりが着実に前進できてきたことを、この場をお借りいたしまして、厚く御礼を申し上げる次第でございます。

(市政運営の基本姿勢)
ご案内のとおり、本市は、昭和44年に誕生し、この4月1日に、市制施行50周年という記念すべき年を迎えることとなります。
このような記念すべき時を市民の皆様とともに迎えられることに大きな喜びを感じているところでございます。
さて、この地域は、大きな河川もなく、長年、水に大変苦労していた場所でありました。そのため、昭和36年に愛知用水が整備され、安定した水の供給がなされるようになり、この地域の農業が高度化・近代化へ転換することとなりました。
また、この愛知用水の通水が、この地域の工業振興に対する新たな可能性を高めることになり、海苔の一大生産地であった海岸部は、工業用地造成のために埋め立てられ、当時の東海製鐵をはじめとする多くの企業が進出してまいりました。
本市が誕生してからも、様々な社会環境の変化の中、多くの方々や企業などのご努力により、現在では、県内でも有数の生産量を誇る洋ランや全国一のフキなどの都市近郊農業地帯として、また、日本のものづくりを支える中部圏最大の鉄鋼基地としてなど、農業や工業、商業がバランスのとれた発展を遂げてまいりました。
このように、今日までの本市の発展がありますのも、それぞれの時代において、本地域の将来の発展のため、力を尽くされた先人・諸先輩方の英知とたゆまぬご努力より築き上げてこられた「礎(いしずえ)」があったからこそと感じており、心より敬意を表する次第でございます。
私は、平成13年に、市政運営をお預かりしてから今日までの18年間、先人の一人である細井平洲先生の教えを実践し、そして、先人・諸先輩方が築き上げてこられた「礎(いしずえ)」という財産を引き継ぎ、本市の発展のため邁進してまいりました。
太田川駅周辺整備をはじめとした都市基盤整備、子育て支援や健康・生きがいづくりなど、様々な取り組みを先進的かつ戦略的に進めてきたことで、元気と活力のある都市へと前進することができ、全国的にほとんどの自治体が人口減少の局面にある中、合計特殊出生率は継続して高い水準を維持するなど人口も年々着実に増加を続けております。
また、安定的な税収の維持により、市制施行から50年間、国の普通交付税を受けていない、いわゆる「不交付団体」として、財政力のある自治体として、そして、経済誌が毎年公表している「住みよさランキング」では、約800市区の都市のなかにおきましても、上位を維持していることなど、本市の「まちづくりの成果」があらわれているものと考えているところでございます。
この市制50周年という記念すべき年を迎えるにあたり、本市の半世紀の歩みを振り返り、本市の発展のためにまちづくりの礎を築き上げてきた多くの先人の方々のご努力と功績を市民の皆様とともに称え、まちへの一層の愛着、そして市民としての誇りを育んでまいりたいと考えております。
また、本市の記念すべき年と同じくして、今年の5月1日には、皇太子殿下がご即位され、「平成」という時代から新しい元号へ変わる、節目の年、新しい時代のスタートの年を迎えることとなりました。
本市におきましても、この大きな節目の年を新たなスタートの一年と位置づけ、これからの50年先を展望し、将来にわたり元気なまちであり続けられるよう、次の世代へ夢をつなぎ、さらなる飛躍を図るための「まちづくりの礎(いしずえ)」をより強固なものへと、さらに築き上げていきたいと考えております。
平成31年度の予算編成におきましては、市制50周年を記念して実施する事業のほか、東京オリンピック・パラリンピックやリニア中央新幹線の開業などの「ビッグ・チャンス」を生かしていくための取り組みや、この50周年を契機としてスタートする取り組みなど、いままで築き上げてきた「礎(いしずえ)」をさらにブラシュアップすることで、未来を担う子どもたちが夢と希望を育み、若い世代が安心して子育てができ、お年寄りの皆様が健康で生きがいを持って過ごせるまちづくりを進めていくため、将来を見据えたまちづくりの基礎をしっかりと固めて、次の世代に継承できるよう、必要な取り組みを充実させたものでございます。

(市政運営(経営)方針)<平成31年度の主な施策>
平成31年度の予算規模は、一般会計では431億9,000万円で、前年度の予算に比べて0.7パーセントの減で、昨年度の当初予算とほぼ同程度の規模で編成をいたしました。
全会計総額では、632億5,441万円で、4.8パーセントの減となっております。
予算の詳細につきましては、後ほど担当部長より説明させていただきますが、私からは、7つの項目を中心にご説明申し上げます。

<市制施行50周年記念事業>
まず1点目は、「市制施行50周年記念事業」について、でございます。
この市制50周年という記念すべき一年を、本市の発展に御尽力をいただいた先人の偉業を称えるとともに、この半世紀に積み重ねられてきたものをまちの財産として、しっかりと次の世代に継承し、次の50年に向けて、本市の更なる飛躍を図る第一歩としたいと考えております。
まず、次の50年に向けて力強いスタートを切るため、市制50周年のオープニングセレモニーとして、5月18日、芸術劇場におきまして記念式典を開催し、国内外の姉妹都市の皆様をはじめとした多くの方々にご参列いただき、盛大に挙行してまいります。
市政発展へ貢献された市民の方々はもちろんのこと、市制施行以来、活発な産業活動により市政発展を支えていただいた市内企業の方々を顕彰するととともに、子どものオーケストラによる演奏や国内の姉妹都市の中学生と市内中学生、児童合唱団との合唱など、次の時代を担っていく子どもたちによるアトラクションで式典を華やかに飾っていただきます。
また、この記念すべき年を多くの市民の皆様に盛大にお祝いしていただけるよう、5月18日、19日の2日間、太田川駅前広場と芸術劇場を会場として、50周年を記念したオープニングイベントを開催いたします。
今年度、市内企業の技術を結集して製作をしているオリジナルカートの完成披露や試乗体験、山車の勢揃え、新たなふるさと大使の就任、子どものオーケストラやふるさと大使によるコンサートなど、「東海市らしさ」にあふれたこのオープニングイベントを皮切りとして、一年間を通して様々な50周年を祝うイベントを開催してまいります。
姉妹都市との交流では、米沢市におきまして、上杉鷹山公が初めて米沢の地に入部して250年を迎えるにあたり、上杉家17代当主を平洲祭にお招きし、記念講演を開催いたします。
釜石市では、この秋に開催されるラグビーワールドカップの成功に向けて、試合観戦の市民応援団を派遣し、震災復興への一助として応援してまいります。
また、今年で姉妹都市提携10周年を迎える沖縄市とは、相互で市民交流ツアーを実施し、東海市と沖縄市との市民間での交流をさらに深めてまいります。

<産業振興とにぎわいづくりの推進>
次に2点目は、「産業振興とにぎわいづくり」について、でございます。
日本を訪れる外国人観光客は、6年連続で過去最高を更新し、昨年の訪日外国人観光客数は、3,119万人、消費総額も過去最高の4.5兆円を記録し、今や観光産業は、日本経済を支える一大産業へ成長してきております。
本市では、インバウンド戦略での優位性や地域産業の一層の振興を図るため、様々な観光施策や観光客の受け皿となるホテル誘致を積極的に取り組んでおり、ホテル誘致条例に基づき、荒尾町の旧東海市民病院跡地に誘致をした2つ目のホテルにつきましては、2020年夏の開業に向けて準備を進めているところでございます。
今後も、訪日外国人観光客は増加し、特に、東京オリンピック・パラリンピックやアジア競技大会の開催、リニア中央新幹線の開業などの社会・経済環境の変化により、本地域においても外国人観光客の大幅な増加が予想されることから、市民が愛着と誇りを持ち、国内外からも訪れたくなる「にぎわいあふれるまち」を目指し、観光施策を戦略的に推進するための指針となる「観光ビジョン」を策定してまいります。
市制施行当時に、市民の皆様と植樹を行うなど整備をしてまいりました、大池公園の桜や、聚楽園公園の紅葉などにより、四季折々の魅力を感じる特色ある公園は、本市の観光資源のひとつであり、特に大池公園では、約1,100本もの桜が本市の春を彩り、市内外の多くの方々に親しまれております。
これらの資源のポテンシャルを最大限に引き出すことで、さらなる交流人口の拡大につなげるため、本市出身のイルミネーションデザイナー芦(あし)木(き)浩(ひろ)隆(たか)氏の監修のもと、大池公園の「春の桜」や「夏の花火大会」、聚楽園公園の「秋の紅葉」に、ひかりと音による要素を加えることで、より魅力あるものへと「ブラッシュ・アップ」してまいります。

 桜まつり

春の「桜まつり」イメージ写真

そして、本市の歴史と共に歩んできた「桜」が、次の50年にわたり、本市に彩りや憩い、にぎわいをもたらすものとなるよう、桜の長寿命化や更新計画の検討を行うための調査を実施してまいります。
さらに、本市の中部圏最大の鉄鋼基地をはじめとした工場地帯を活かした工場夜景を活用できるよう、先進都市と連携したPRに取り組むとともに、観光クルーズ事業の観光資源化に向け、市内の港を発着場所とした社会実験を実施してまいります。  
そして、本市のシンボルの一つである、聚楽園大仏につきましては、その文化財的価値、保存状況などを把握し、今後の保存のための調査を実施してまいります。
近年の健康志向の高まりとともに、ラグビーワールドカップや東京オリンピック・パラリンピック、アジア競技大会などのビックスポーツイベントを迎える中、ますますスポーツシーンの盛り上がりが高まっていくことが見込まれております。
そのため、市民のスポーツ振興、健康づくりのイベントとして定着し、毎年多くの方々にご参加をいただいております、東海シティマラソンの大会規模をハーフマラソンへと拡大し、県内外から多くの方々に参加していただくことで、本市のさらなるにぎわいと活力を創出してまいります。
また、「ものづくり愛知」を土台から支えている市内企業の技術を結集して、現在製作しているオリジナルカートを活用して、イベント等での展示や試乗体験等を実施し、市内企業の優れた技術力等を市内外に広く情報発信してまいります。
本市の特産品の一つであるらんの魅力を市内外へ発信するため、今年1月に「らんの花大使」として就任していただきました春風弥里(みさと)氏と宝塚歌劇団の出身者の方との対談会を開催するとともに、結婚される方への記念となり、そしてらんの魅力を感じてもらえるよう、春風氏の監修のもと、洋らんをデザインしたオリジナルの婚姻届を作成してまいります。
また、優良農地の確保や有効利用を図るため、現在造成工事を実施しております木田北部地区のほ場整備につきましては、整地や道路・排水路工事などに着手してまいります。

<リニアインパクトを活かしたまちづくり>
3点目は、「リニアインパクトを活かしたまちづくり」について、でございます。
昨年の12月に西知多道路の東海ジャンクション起工式が行われ、いよいよ改良工事に着手をいたしました。
事業化から2年という期間での着手に至ったことは、この地域のみならず、愛知県全体の発展のため、議員の皆様をはじめ数多くの方々の熱意やお力添えの賜物であり、心より感謝を申し上げる次第でございます。
この西知多道路をはじめとした都市機能の強化は、人やモノの流れを大きく変え、この地域の経済全体に多大なインパクトをもたらすであろう、2027年のリニア中央新幹線の開業効果をより大きく享受できるものと考えております。
そして、この好機を逃すことなく、都市機能を高めることで、人口減少社会の中、これから50年先も、元気で活力あるまちであり続けていくことが重要であると考えております。
そのため、西知多道路の加家インター以南の未事業化部分や中部国際空港の二本目の滑走路などの交通ネットワークの早期実現に向けて、県や関係市町と一体となって強力に取り組んでまいります。
太田川駅西地区につきましては、西知多道路の整備に合わせ、広域的な交通ポテンシャルを活かし、新たな産業拠点等の形成を図るため、先般決定した業務代行予定者と、組合・行政が三者一体となって、多様な都市機能が立地するまちづくりの推進を図ってまいります。
また、名和駅西地区については、工業専用地域として将来を見据えた土地利用ができるよう、地元住民と協議しながら、土地区画整理事業を前提とした面的整備の検討を進めてまいります。
そして、加木屋中部地区におきましては、新駅に近接した立地環境や、地区周辺における既存の医療・福祉機能に加え、地域住民の暮らしを支える生活サービス施設等の立地誘導を図り、歩いて暮らせるコンパクトなまちづくりを進め、また、富木島石根地区については、今年度中に土砂搬出を完了し、宅地造成などの整備工事を実施するなど、新たな一団の住宅地の確保に努めてまいります。
本市の東西を結ぶ主要幹線道路の一つである、養父森岡線と名鉄河和線との立体交差事業、及び新駅整備につきましては、今年から鉄道の仮線工事に着手するとともに、西知多総合病院へのアクセス通路の詳細設計などを実施してまいります。
また、西知多道路に新設予定の大田インターから東へ伸びる、太田川駅前通り線につきましては、木田北部土地改良事業と調整を図りながら、早期の工事着手に向け準備を進めてまいります。

 東海ジャンクション

東海JCT計画イメージ図

 

新駅

新駅イメージ写真

<安心・安全なまちづくり>
4点目は、「安心・安全なまちづくり」でございます。
昨年は、平成30年7月豪雨や台風21号、北海道胆振(いぶり)東部地震など大規模災害が数多く発生し、甚大な被害をもたらしました。
国におきましても、防災・減災、国土強靭化を強力に推し進めるため、3か年の緊急対策として総額7兆円もの事業費を投じ、重要インフラの機能確保に向けスピード感を持って動き出しております。
災害に強いまちづくりと減災対策に取り組んでいくことにより、大規模災害から市民の生命と財産を守り、また、発災後のまちの復興が早期に実現できるものと考えております。
そのため、無料の耐震診断や耐震改修、危険性の高いブロック塀の撤去などへの補助に加え、住宅の除却への補助や、高齢者に対する防災ベッドの無償貸し出しサービスを追加するなど、家屋の倒壊による被害の軽減を図ってまいります。
災害時の緊急輸送路の確保及び管渠の保全のため、マンホールの浮上防止対策を引き続き実施するとともに、まちの防災機能の強化はもちろんのこと、安全な歩行空間の確保や良好な景観の創出を目指し、無電柱化推進計画を策定してまいります。
また、浸水対策としては、太田川流域における加木屋地区の雨水幹線を整備するとともに、土留木川河口部の改修手法の検討をしてまいります。
この地域に大きな被害をもたらした伊勢湾台風の襲来から60年が過ぎようとしております。
この大きな災害を今一度振り返り、風水害の恐ろしさや災害の備えの大切さなど、災害の教訓を次の世代につないでいくため、伊勢湾台風を題材にした演劇を、毎年慰霊祭を開催している名和小学校で実施いたします。
全国的に自転車が関係した事故の割合は、依然として高い水準で推移しており、本市におきましても、平成29年にヘルメット未着用の自転車利用者が自動車と接触し、尊い命を奪われる痛ましい交通事故も発生しております。
市民の皆様が自転車の安全な利用を促進することで、市民が安心に暮らせる地域社会が実現できるよう、「自転車の安全な利用の促進に関する条例」を本会議で提案させていただき、あわせて、自転車乗車用ヘルメットの購入費用への助成を実施してまいります。

<高齢者の健康づくり・いきがいづくり>
5点目は、「高齢者の健康づくり・いきがいづくり」について、でございます。
現在、国立長寿医療研究センターと共同して、身体機能等の維持・改善に向けた効果検証を実施しておりますが、昨年の6月までに実施した高齢者の認知機能や身体機能の検査により、認知機能と比較して身体機能に低下がみられる方が多いことが分かってまいりました。
加齢に伴う心身の変化や社会的・環境的な要因により、筋力や活力などの身体機能等の低下につながっていることから、筋力の維持向上を目的とした体操教室やウォーキング講座など運動を中心とした事業を展開してまいります。
また、検査の結果から、加齢に伴い認知機能が低下する傾向があることから、認知機能向上レクレーションや認知トレーニングなど認知機能の向上のための内容を取り入れるとともに、身近で通いやすい場を増やすよう取り組んでまいります。
さらに、認知症予防の効果を検証するため、障害者の傾聴カウンセラーによるテレビ電話での対話サービスを実証していくとともに、認知症の方やその家族の悩みや不安の解消を目的として、まなぶん横須賀へ相談窓口の場を移し、相談の機会や認知症に関する講座を拡充いたします。
国民健康保険加入者のうち、40歳台の方の特定健康診査の受診率の向上を図るため、インセンティブを付与することで、健康への意識を高めるとともに、早期の保健指導・治療につなげることにより、糖尿病等の発症・重症化の予防につなげてまいります。
 現在、これからの人口減少社会を見据えて、50年先の時代にあったふさわしい公共施設の在り方を検討しているところでございます。
その中で、文化センターにつきましては、日々の文化活動・成果発表の場として多くの方々が利用されており、市民の生涯学習活動に深く根ざしていることから、ホール機能の再整備を含めたリニューアル及び耐震改修を行うことにより、生涯学習機能の充実への対応を図ってまいります。
また、コミュニティが地域運営の主体となるよう、地域ネットワークのモデル地区として協議をしている緑陽コミュニティにおきまして、コミュニティの活性化及び基盤強化を図るため、緑陽市民館の敷地内にコミュニティの活動拠点となる施設の検討をしてまいります。
そして、知多市と共同で設置を進めている健康増進施設につきましては、地質調査や事業方式の検討などを実施し、荒尾町にホテルと一緒に誘致をしました健康増進施設ついては、2020年の夏の開業に向けて整備を進めるなど、健康づくりができる環境を充実してまいります。

<子育てしやすい環境の充実>
6点目は、「子育てしやすい環境の充実」について、でございます。
国におきましては、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性や、幼児教育の負担軽減を図る少子化対策の観点などから、子育て世代を応援し、社会保障制度を全世代型へ抜本的に変えるため、消費税の税率改正にあわせ、幼児教育無償化の拡大へ大きく舵を切っております。
本市におきましては、子どもたちの健全な育成を目指し、近年の女性の活躍を背景とした保育ニーズの多様化などに対応するため、保育士の確保や民間事業者の保育施設整備に対する補助などの取り組みにより、年々増加する入所希望者の受け皿を確保し、待機児童の解消や保育の質の向上に取り組んでまいりました。
今後も、女性の活躍が加速することで、さらなる保育ニーズの増加が見込まれることから、引き続き、保育士の確保や、民間保育施設整備への補助を実施するとともに、国が進める無償化への制度移行に適切に対応してまいります。
加えて、木田北部地区内の用地に施設整備を行う大田保育園では、保育ニーズに合わせた児童の受け皿を確保することで、保育環境の充実を図ってまいります。
女性の活躍推進と働き方の多様化が進んでいる中、妊娠時や出産後の母親をとりまく環境も大きく変化してきております。
近年の核家族化の進行や地域とのつながりの希薄化、そして、シニア世代の就労人口の増加などにより、家庭や地域における妊産婦を見守り、支える力が弱体化し、妊産婦の孤立化がより強まり、妊娠や出産、子育てに対する不安や負担が増えてきていると感じているところでございます。
次世代を担う子どもたちの健やかな成長と、安心して妊娠・出産、子育てできる環境を整えるため、母子健康手帳の交付時に専門員等が面談し、身体のことだけではなく、妊娠中から出産前後の支援の有無や育児不安など、個別の相談に対応するとともに、出産後は全ての家庭に訪問をしてまいります。
身近に支援者がいない場合においては、育児不安や孤立感を解消するため、傾聴支援や有償ボランティアによる育児・家事の援助、医療機関などでの宿泊又は日帰りによる保健指導を行うなど、引き続き、産前産後の支援に重点的に取り組み、様々な機会を通して、きめ細やかなケアを施すことで、すべての妊産婦が安心して出産・子育てができるよう努めてまいります。
加えて、聴覚に障害がある新生児を早期に発見し、適切な療育につなげていくことができるよう、聴覚検査を実施するとともに、風しんの感染予防のため、妊娠を希望する女性とその夫だけではなく、法定予防接種の空白世代の男性に対する抗体検査やワクチン接種を実施いたします。
また、子育て世代のさらなる経済的な負担軽減を図るため、ごみ指定袋の無料配布を、紙おむつを使用している3歳未満児がいる世帯まで拡大いたします。
そして、変化し続けている子どもや子育て世帯を取り巻く環境に対応していくため、現在実施しております子育て世帯を対象としたニーズ調査の結果に基づいて、子ども・子育て支援事業計画の見直しを行い、子育て支援の充実に努めてまいります。

<子どもたちが夢と希望を育む環境づくり>
7点目は、「子どもたちが夢と希望を育む環境づくり」について、でございます。
先ほど、この50周年という大きな節目の年を、これからの50年を展望し、将来にわたり元気なまちであり続けるよう、次の世代である子どもたちへ夢をつなぎ、更なる飛躍を図る出発地点としたいと申し上げました。
次の時代を担っていく子どもたちには、自分の可能性を信じ、夢や希望を持ち続けながら、前向きに挑戦することにより、未来を切り拓く力を身につけてほしいと願っているところでございます。
未来を担う子どもたちが夢や希望を育んで成長し続けていくことができるよう、子どものオーケストラを始め、児童合唱団やダンスチームなど、様々な体験の場を提供してまいります。
そして、スポーツの分野におきましても、子どもたちが日本のトップレベルのスポーツ選手のプレーを観戦できる機会を設けるとともに、市内企業と連携して、一流選手による指導の機会を提供することで、ジュニア世代の競技力向上につなげてまいります。
新宝緑地運動公園の返還を見据え、元浜サッカー場が一年を通して利用することができるよう人工芝化や夜間照明を整備するとともに、加木屋球場や上野台公園の多目的広場等の再整備に向けた準備を進めてまいります。
さらに、元浜サッカー場のリニューアルを記念してプロのサッカー選手によるスポーツ教室を開催し、ニルフェル区の子どもたちとのサッカー交流を実施してまいります。
ヘイケボタルやオニヤンマなどの生き物とふれあえる「ふるさとの自然」となるよう整備した加木屋緑地におきまして、ホタルの観察会などを開催し、子どもたちが植物や生き物への関心を深めるとともに、生き物の持つ魅力や自然環境を大切にする心を育むことで、「ふるさとの自然」が本市の「たから」として次の世代に大切に引き継がれていくことを期待しております。

 オニヤンマ     ヒメボタル

                オニヤンマ               ヒメボタル

また、現在、執り行っております戦没者追悼式につきまして、幅広い世代の方々が、悲惨な戦争の歴史を風化させることなく、戦争の悲惨さや平和の尊さについて考え、次の世代へ語り伝えていくことができるよう、広く市民の皆様が参加していただける「平和の集い」として開催いたします。
近年、全児童生徒数に占める不登校の児童生徒の割合が、全国的に増加しており、本市におきましても同様の傾向であり、全国や県の平均と比べてもやや高い状況となっております。
小中学校で過ごす時間は、人との関わりにより生きていく力を育み、将来の自立に向けた大切な時間であり、不登校問題は、子ども本人やその家族、社会全体にとっても影響の大きい課題であると考えております。
そのため、不登校児童生徒の現状や要因について分析結果を踏まえ、新たに委嘱する「まちづくりアドバイザー」からの助言や支援をいただくとともに、総合教育会議において、課題解決に向けた対策について協議・検討をしてまいります。
昨年におきまして、民間プールを活用した水泳の授業を試験的に実施しましたが、新たに3つの小学校を追加し、専門インストラクターの指導補助による効果や授業時間の確保、バス移動時の安全対策など、その効果の検証をしてまいります。

<結び>
以上、市制50周年という大きな節目を契機として、本市の更なる飛躍に向けた、新たなステージへの第一歩を市民の皆様とともに歩んでいき、将来の発展につながるよう「将来を見据えたまちづくりの基礎をしっかりと固めること」に加えて、「次の世代へバトン・たすき」をつないでいくための取り組みと施政の所信を申し述べてまいりました。
これからの50年先を見据え、本市がさらなる発展をすることで元気で活力あるまちであり続けていくことができますよう、議員並びに市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げまして、私の施政方針とさせていただきます。

2019年3月1日