平洲塾105「東海市長さんからの蘭」

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ページ番号1004596  更新日 2023年2月20日

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東海市長さんからの蘭〈らん〉

鈴木淳雄東海市長さんがぼくの仕事場に蘭〈らん〉の花を届けて下さいました。ちょうど国内的にも“日本一の蘭"を競う催しがおこなわれている時なので、市長さんのいわば“市政の文化化"と、“ゆとりとふくらみ"を感じ、うれしいかぎりでした。ぼくはいま県や市立のシルバー(老人)大学でいくつかの講義をもっています。「歴史のみかた・楽しみかた」というのがテーマです。先日は栃木県のシルバー大学にいきました。かなり前の船田譲知事さんが創設したもので、あの時の船田さんは作新学院の学長さんでした。知事になると、

  1. こどもにはプラネタリウムによる星の科学館を。
  2. としよりには、より老後をゆたかにするシルバー大学を。

という構想を実現しました。

2の実施でぼくは最初からの講師を依頼されています。知事さんはその後、何人か交代されましたが、ぼくはそのままです。おそらくこどもととしよりに対する施策が基本的には変わらないからでしょう。

ご本人(知事さん)たちに確かめたことは一度もありませんが、その基本に孟子〈もうし〉の“忍びざるの心"と、その基になった論語(孔子)の“恕の心"があるからでしょう。つまり最初の発想者である船田知事さんも、「自分がこどもだったら、なにを欲しがるだろうか」「自分がとしよりだったら、なにを求めるだろうか」とお考えになったのにちがいないとぼくは思います。そして「それも個人の力では資力的にも手に入れにくいもの。多くの人がよろこんでくれるもの」を、あれこれと物色されたにちがいありません。“忍びざるの心"も“恕〈じょ〉の心"も、その底には必ず「相手をよろこばせよう」という、ヒューマンな動機(モチベーション)があるからです。

ぼくは平洲先生の言行の中にいつもこのことを感じます。近江商人の“三方よし"も同じです。“三方よし"というのは、“自分よし"“相手よし"“世間よし"の3つよしのことです。商人の言葉ですから、

  • 自分も公正な利益を得る。
  • 相手(客)もよい品物を適正な価格で得る。
  • これをくりかえしていれば、“信頼"のきもちがいきわたり、社会(世間)も信頼にみちたゆたかなものになる。

という考えです。平洲先生なら、「近江商人さんよ、いいこというねえ、わたしも同じだよ」とおっしゃるにちがいありません。
(つづく)

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