教育長のページ 令和2年12月

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ページ番号1002424  更新日 2023年2月24日

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写真:展示品
【郷土資料館での大量出土銭の展示】

12月に入り、今年もあと1か月ほどとなりました。

年末になると、1年が過ぎるのがあっという間であるといつも感じます。今回は東海市の歴史を振り返ることのできる話題を2つ取り上げました。

ひとつ目は「大量出土銭」です。名鉄太田川駅前で行われている土地区画整理事業にともなって平成28年度に行った発掘調査で、壺にぎっしりと古銭が入った「大量出土銭」というものが2つも見つかりました。見つかった場所は室町時代の屋敷地の境と考えられる場所です。地鎮などのおまじないとして埋めたのではないかと考えられています。この大量出土銭は、そのままにしておくと古銭がさびてしまうので、昨年度保存処理を行いました。現在は郷土資料館(平洲記念館に併設)の展示室に展示されています。2つの大量出土銭のうち、一つは中身を全て取り出すことができました。全部で4,196枚もの古銭が入っていました。もう一つの方は壺の口が狭いため古銭を取り出さなかったので、見つかったときの状態を観察することができます。こうした大量出土銭が発掘調査で見つかることは非常に珍しく、全国的に見ても大変貴重です。ぜひ郷土資料館へお出かけいただきご覧ください。

写真:高射砲陣地跡
【太佐山高射砲陣地跡】

もうひとつは、戦争にまつわるものです。皆さんは東海市に戦争の遺跡が残っていることはご存じでしょうか。市の北東部、名古屋市と接する名和町の太佐山という場所に、かつて高射砲陣地がありました。この場所が緑陽公園整備予定地にあたることから、高射砲陣地がどの位残っているかを調べるため、今年度確認調査を行いました。この調査は新聞やテレビで報じられましたので、お聞きになった方もいるかもしれません。高射砲を固定していたコンクリート製の砲座が6門、指揮所や地下式兵舎の跡などが良好な形で残っていました。まるで75年前の終戦から時が止まっていたかのようです。市街化が進んだ中、こうした戦争遺跡がきれいに残っていることは全国的にも珍しいことのようです。私たちのまちでも戦争の歴史があったことや平和の大切さを伝えていけるよう、保存の方法や整備について今後検討をしていきます。
文化財というと寺社仏閣にあるという印象がありますが、意外と皆さんの身近な場所にあるかもしれません。師走の忙しい時期ではありますが、地域の歴史に思いをはせてみてはいかがでしょうか。

令和2年(2020年)12月
東海市教育委員会 教育長 加藤 千博

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