教育長のページ　令和元年10月

10月を迎えて

この9月は、週末になると台風の襲来を受けるという、防災について考えさせられた1か月となりました。台風15号では、停電が2週間以上に渡って続いた地域が多く、苦難は今もなお続いております。被災した皆様が、一刻も早く元の生活に戻れるよう祈っております。本市におきましては、本年は伊勢湾台風60年という節目の年となります。名和地区では大きな被害を受け、当時の名和小学校児童25名、上野中学校生徒4名が尊い命を亡くしました。この29名の慰霊の塔として、昭和36年(1961年)に名和小学校正門横に「友情の塔」が建てられました。以来、9月26日は追悼の会「友情の塔の日」を行っています。今では、緑陽小学校(昭和47年に名和小から分離独立)の児童も参加して、「命の大切さ」「友情を大切にする心」「災害に対する危機意識」を学びます。また、今年度は市制50周年記念事業として、10月21日(月曜日)に「伊勢湾台風60年防災ミュージカル」を名和小学校にて開催する予定です。

また、ラグビーワールドカップでは、日本代表がアイルランドを逆転で破り、日本中が大いに盛り上がりました。何度となく相手のチャンスを潰したフィジカルの強さに練習の成果を感じましたが、そのフィジカルを支える精神面の強さやチームワークが素晴らしいと思いました。東海市の姉妹都市であります岩手県釜石市でも、9月25日にはウルグアイ対フィジー戦が行われ、10月13日にはナミビア体カナダ戦が行われます。東海市からも応援ツアーが出発しますが、ラグビーワールドカップ開催を通して震災からの復興を大いに世界にアピールしてもらえればと思います。また、釜石市の中学生とは3月に実施されます海外体験学習で東海市の中学生とともにオーストラリアマセドンレンジズ市を訪問し、お互いに交流を深めています。本年度も、3月に実施の予定ですので、マセドンレンジズ市の中学生とともに釜石市の中学生と素晴らしい交流ができることを楽しみにしています。

令和元年(2019年)10月
東海市教育委員会　教育長　加藤　千博