教育長のページ　平成30年10月

夏の「収穫」を秋へ

10月になり、秋らしさが感じられるようになりましたが、今年の夏は、これまでにない猛暑や大きな災害もあり、「記憶」と「記録」に残る夏となりました。今夏の猛暑につきましては、小中学校の様々な活動や市の各種事業において、高温への対策及び熱中症事故防止への御協力をいただきありがとうございました。そのような暑い夏ではありましたが、教育委員会では様々な事業を実施しました。その中で、小中学校にかかわる取り組みを紹介したいと思います。

小中学校では、児童生徒の授業のない夏季休業期間は、学校を離れて研修等を行うことができる貴重な期間となっております。本市には独自の教員研修センターがあり、夏季休業期間中も新学習指導要領、ICT、道徳、英語、いじめ防止、ミドルリーダー育成といった学校現場での今日的課題についての研修を企画、実施しております。また、学校教育に留まらず幅広い見識を身につけるため、学校関係以外の方を講師に招き、市内全教職員による研修会も行っております。本年度は、8月21日に地元企業の社長に講師をお願いし、「挑戦、夢一途」という演題で御講演をいただき、講演後は多くの教員から「夢をもち、挑戦することの大切さを学ぶことができた」という声が聞かれました。

その一方で、保護者や地域の方を交えた取り組みも行っております。8月24日には「東海市小中学校PTA連絡協議会(市P連)教育懇談会」を開催しました。当日は「家庭教育力の強化を図る」「学校支援を積極的に進める」「地域社会との緊密な連携を築く」のテーマでグループに分かれ、保護者と教員、教育委員会関係者とで意見交換を行いました。また、本市の各小学校には「学校支援協議会」が設置されており、教育活動や環境整備など各校の様々な活動において地域の方に支援をいただいております。昨年度は8,146名の方に御協力をいただきました。8月7日には全小学校の学校支援協議会の代表者が集まり、これまでの取り組みの成果や抱えている課題などについて情報交換を行いました。PTA、学校支援協議会ともに、参加された方から学校や教育に関する強く、また温かい思いを伺い、たいへん心強く思いました。

「収穫の秋」とよく言われますが、「夏の収穫」を秋に生かし、充実した学校教育活動を推進していけるよう、教育委員会としても取り組んでまいりたいと思います。

平成30年10月
東海市教育委員会　教育長　加藤　千博